新型(鳥)インフルエンザとは?過去のパンデミックと政府の対応

病院

季節性インフルエンザは、定点観測している医療機関の患者数が1施設あたり1人を超えると「流行の兆し」と判断されます。しかし基本的にインフルエンザの予防注射は流行するよりかなり早く打たないといけません。なぜならワクチンが効くのに2週間はかかるからです。

わたしは現在40代ですが、子供のときから昨年まで毎年11月後半には病院で欠かさず予防接種を受けていました。

そのおかげと言うかなんと言うか、今の今までインフルエンザにかかったことがありません。

ただ、予防接種は受けたとしてもかかる時はかかりますし(受けているほうが症状は軽くなるようですが)、一部では予防接種を受けることで免疫力が下がるのであまりよくないという意見もちらほらあるんですよね。

しかも値段が高い!

近所の「かかりつけ医」で受けると4000円もかかるんです(保険がききませんからね・・・)。

前職の会社は補助が出て無料で受けられたのですが、今の会社は補助の「ほ」の字もありません。

人数カツカツでやっているのに誰かかかったらどうする気なのか。

まあ、それはさておき、最近ちょくちょく聞く「新型インフルエンザ」って気になりませんか?

大体海外発信が多いインフルエンザですが、あれってわたしたちが認識している季節性インフルエンザとどこが違うんでしょうか?

そんなふとした疑問があり今回は、2009年にも流行った「新型インフルエンザ」について調べてみました。

誰にでもかかる可能性がある病気ですので、一度内容を確認してもらえれば幸甚です。

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【新型インフルエンザの特徴】

ウイルス

インフルエンザは一旦流行すると短期間の間に赤ちゃんからお年寄りまであらゆる年代においてかかります。

症状としては、季節性も新型もあまり差異はなく発熱や咳の他、のどの痛みなどが出ます。

よく似た症状なのでわかりづらいですが、新型の場合は下痢などの消化器系の症状が出やすいと言われています。

健康な成人であれば、たとえ新型インフルエンザに罹ったとしても軽症で回復することが一般的ですが、持病を持ち、治療中の方の場合は重症化することもあり注意が必要です。

(重症化する可能性がある人)

・慢性呼吸器疾患(心疾患)

・糖尿病などの代謝性疾患

・腎機能障害

・ステロイド内服などによる免疫機能不全

また、その他にも妊婦・乳幼児・高齢者など、もともと抵抗力が弱い人も重症化することがあるので、人ごみにできるだけ行かない・帰ったら手洗いやうがいをするということを徹底することが大切です。

因みに、インフルエンザウイルスの型としてはA型~C型まで3種類ありますが、いわゆる「新型」になりえるのはA型のみ

A型は、ウイルスの表面に2種類糖鎖(HAとNA)があり、この組み合わせによって144種類(HAが16種類、NAが9種類)の亜型に分類されます。

2009年に流行ったパンデミックウィルス(H1N1)や、高原病性鳥インフルエンザ(H5N1型・H7N9型)が、所謂新型インフルエンザにあたります。

※パンデミックウィルスは、日本で203名の方が亡くなっています。

【医療機関での受診はできる?相談はどこに?】

季節性インフルエンザと症状が似ている新型ですが、疑わしい場合には下記を参考に医療機関受診してください(厚生労働省HP参照)。

●発症患者の診療をしている医療機関がわからない場合

→とりあえず「保健所」へ電話してください。

保健所には ” 発熱相談センター ” なるものが設定されています。

そこで受信できる医療機関を紹介してもらってください。

●慢性疾患があって、かかりつけ医がいる、もしくは妊婦の場合

→かかりつけ医に電話して受信してください。

●症状が重い場合(呼吸困難、意識白濁など)

→即救急車を呼び、インフルエンザの症状があることを伝えます。

【新型インフルエンザの出現時期と期間は?】

時計

新型のインフルエンザは、大体10年~40年周期で世界的に流行しています(下表参照)。

流行したインフルエンザの種類とその発生時期についての表

基本的にインフルエンザにかかる動物は限られており、家畜で一般的なブタやニワトリがその中には含まれています。

鳥インフルエンザは、一般的には鳥類がかかる病気ですが、感染した鳥や、臓器に触れるなどの濃厚接触をした場合に稀に人に感染します

数年前から問題になっている鳥インフルエンザは、アジア地域を中心に感染が広がり、発症者のうち死亡に至るケースは約53%。

感染者の、実に半分以上が命を落としています

(平成28年現在のデータ)

●H5N1亜型

東南アジアを中心に感染が広がる

2003~2016年の間で846名が感染(うち449名が死亡)

●H7N9亜型

中国を中心に感染が広がる

2013~2016年の間で693名が感染(うち277名が死亡)

これだけ深刻なウイルスであるため、白い防護服のようなものに身を包んだ人が消毒している映像を見ることがあると思いますが、蔓延しないように徹底して駆除しているのです。

因みに、通常はあり得ないはずの ” 動物から人 “、更に ” 人から人 “への感染が確認されていることから、現在日本では「新型インフルエンザ等対策特別措置法」が施行されています。

【新型インフルエンザ等対策特別措置法とは?】

六法全書

この法律は、『新型インフルエンザ及び全国的且つ急速なまん延の恐れのある新感染症に対する対策の強化を図り、国民の生命及び健康を保護し、国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにする。』というのが概要です。

具体的には下記について決められています。


ア)行動計画の作成

・国、地方公共団体の行動計画の作成

・医療提供や国民生活や国民経済の安全に寄与する公共団体の指定
※電気・ガス・輸送・医療などを含む法人


イ)制限が必要な場合、その範囲(影響)を最小限にする


ウ)発生時、国及び各都道府県に対策本部を設置する

※緊急時には市町村レベルでも設置します


エ)発生時に特定接種を実施

あらかじめ厚生労働大臣の登録を受けた「医療提供や国民経済・生活の安定に寄与する業務に従事する事業者」が受けることができます。


オ)海外での発生時に明確な水際対策を行う

実際に「緊急事態宣言」が出た場合には、住民に対する予防接種の実施が行われ、医療体制強化のために臨時に医療施設がもうけられるようになっています。

【インフルエンザ対応薬の備蓄はどの程度?】

薬袋

現状、国民全体の45%に相当する量を備蓄することが目標とされており、全国の各自治体に均等に備蓄されています

※患者への治療、予防投与、季節性インフルエンザの同時発生を考慮し算定

 国の備蓄       都道府県の備蓄

タミフル   3000万人分     2435万人分

リレンザ   530万人分      873万人分

※厚生労働省白書より抜粋

一昔前は2割程度しか備蓄がなく「タミフル」という薬しかありませんでした(副作用で奇行を起こすと話題になりました)が、2015年10月よりは最新の医学的見地から複数の薬を備蓄し多様性を持たせるようになっています。

インフルエンザ処方薬の備蓄期間

具体的にはタミフルの他に「リレンザ」・「ラピアクタ」・「イナビル」という薬剤が備蓄されています。
※タミフルとリレンザは輸入、ラピアクタ・イナビルは国内で製造されています。

全て保険適用薬です。

因みに上記は、かかってしまった場合の治療薬ですが、パンデミックになりそうなときは予防も同時にする必要があります。

しかし、ワクチンを製造するには一定の時間がかかります。

前述したようにまずは医療従事者や、国民生活・国民経済の安定に寄与する者への優先投与がされますが、そのワクチンはと言うと、予めプレパンデミックワクチンを製造して対応することが2006年から行われています。

その数は毎年なんと1000万人分

勿論ウイルス(株)の違いによってワクチンも異なりますが、平成28年時点では、それぞれ1000万人分のプレパンデミックワクチンが備蓄されています。

・チンハイ株

・ベトナム株、インドネシア株

・アンフィ株

※使用年限は3年で、経過後は廃棄されます。

(補足)

ワクチンについては、鶏卵培養法という方法でこれまで作成していましたが、これには1年半~2年の年月を要し時間がかかっていました。

しかし、2009年度の補正予算で「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特別交付金」が設けられ、これまでの鶏卵培養法から細胞培養法による新型インフルエンザワクチンの生産体制が整っています。

これにより2018年度中には、全国民のワクチン生産が出来るようになります。

【季節性インフルエンザの予防接種に「新型」は効果ある?】

季節性のインフルエンザにかかると、高熱等により身体は極端に弱り、他人にうつさない為にも学校や会社を休まないといけません。

その為、多くの人がインフルエンザが流行る前の11月ごろから予防接種を受けるわけですが、果たしてこの予防接種はパンデミックウイルスに効果があるのでしょうか?

これについての答えは「ノー」です。

なぜなら、現在の季節性インフルエンザの予防接種で防ぐことができるのは、日本で流行している下記のウイルスに対するものであって、パンデミックとなるかもしれない ” 新型インフルエンザ ” は、A型が変化したもの、つまり ” 別物 ” で異なるものだからです。

(季節性インフルエンザの予防接種で対応するウイルスの種類)

・AH1pdm09(A型)

・AH3亜型(香港型)

・B型(B型)

※「2つのタイプの混合」の流行があることから、上記3つと混合型を合わせた4種対応型(4価ワクチン)が現在の予防接種で予防できます。

2017年は昨年よりもワクチンの数が少なく、前年の使用量を下回る数しか数がない状況。2回打てば効果があるとされていた回数も、厚生労働省は1回を推奨するぐらいの状況です。

※2018年も状況変わらず・・・。

ですので、まだの人は早めに予防した方が良いかもしれません、自由診療で保険が効かないので高いですが。。。

<補足> インフルエンザの予防注射を打つ時期は?

インフルエンザワクチンの接種を受ける人も多いと思いますが、12月中旬までに打つことが望ましいとされています。

これは、インフルエンザが例年12月~翌4月頃に流行し、1月末~3月上旬にかけてピークを迎えるからです。

因みに、13歳以上は1回、13歳未満は2回接種するというのが原則になっています。

※接種回数については、医師の判断が必要です

【まとめ】

乾燥した時期に流行する季節性インフルエンザは、毎年多くの人がかかるので意識が働くと思いますが、新型の場合は症状に変わりはなくても重篤な病状へ悪化することもある怖いインフルエンザです。

危惧されるのは、これまで発生した新型インフルエンザは、全て比較的 ” 弱い毒 ” のウイルスであり、今後は ” 強い毒 ” を持ったウイルスが出てくる可能性があるということです。

前述の死亡者4000万人を出したスペインインフルエンザでさえ、” 弱毒 ” みたいです。

手洗いや、うがいを徹底することはもちろんですが、予防接種で防ぐことはできない「別物」であることを理解し、人の多いところに出かけるのを控えるなど自身で防御することが重要です。

<補足>

厚生労働省では、石鹸を付けて最低15秒以上擦り、洗った後は清潔なタオルで水を充分にふき取ることを推奨しています。

過去に書きました最近何かと話題のウイルス対策用のマスクについての記事も参考になると思いますので一度見ていただければ幸いです。

ご一読いただきましてありがとうございます。

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