QRコードが広がってる?日本発の技術がキャッシュレス化を加速

QRコード

世界でも高齢化がすごい勢いで進んでおり、団塊の世代や団塊ジュニア世代の人口が多い現在の日本では、現金(現物)主義の人が多いと言われています。みなさんはどうですか?

わたしは、どちらかと言うと現金主義ですが、紙幣はともかく硬貨はお釣りの関係で結構嵩張ってしまうことがあり、鬱陶しいと思うことが時々あります。

とは言え、形のないお金は、” 使っている感じ ” があまりなく予想以上に無駄使いをしてしまうような気がして、今のところはあまり電子マネーを使わずに基本的には現金での支払いを心がけています。

わたしと同じぐらいの年代の方は、そういった現金主義の方が多いのかもしれませんが、実はこの現金主義というのは、世界の流れからは逆行しています。

世界の主流はキャッシュレスなのです。

そして、あまり知られていないかもしれませんが、そのキャッシュレス化に貢献しているのが日本発の技術。

今回は、そんな日本の誇れるすばらしい技術について書きたいと思います。

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【キャッシュレス化に貢献するバーコード】

バーコードと聞くと皆さんはこういったものを想像しますよね。

バーコードのサンプル

バーコードは昔から使われており、あらゆる商品に付いているものなので見慣れていると思いますが、今回のキャッシュレス化に貢献しているバーコードはこれではなく、下の形のバーコードです。

最近はいろんなところで見かけるので、見たことがない人はほぼいないでしょう。

このバーコード、名前をQRコードと言います。

先のバーコードが一次元であるのに対して、この正方形のバーコードは二次元バーコードとも呼ばれています。

このQRコードは、前述したように日本のとあるメーカーが作り出しました。

一次元バーコードができた経緯

人間と動物の最大の違いはモノを作り出すことができる脳を持っているかどうかです。

様々なサービスが次々に生まれるのは、人々の生活をより豊かにしようとするためであり、バーコードも当然その流れの中から生まれました。

POSシステムという言葉を聞いたことがありますか?

あれはどの年代・性別の人がどういったものをどの時間にどれだけ買ったのかを把握することができるシステムであり、これまで手で一つ一つ値段を手打ちしていたレジ係の負担軽減のために作られた一次元バーコードを読み取ることで成立しています。

一次元バーコードを光センサーに当てることで、バーコードの情報を読み取りデータを蓄積できるようになったのです。

因みにバーコードは、商品に付けられている「45」「49」から始まるJANコードというものの他にも様々な種類があります。

<JANコード以外の一次元バーコード例>

ITF

CODE39

数字やアルファベットだけでなく一部記号も使用可能。JANコードよりも容量が大きい。

NW7

主に宅配便の伝票や図書館の書籍の管理用に用いられているバーコード。

CODE128

アスキーコード128文字全てをバーコード化することができる。

細かくはこの他にも一次元バーコードはありますが、いずれにしてもバーコードにはわたしたちの生活の中でなくてはならない存在となっています。

二次元バーコード(QRコード)を作った会社

このQRコードを作ったのは、日本にある「デンソーウェーブ」という会社でトヨタグループの中の一つの会社です(トヨタのグループ会社であるデンソーが75%、豊田通商が15%、トッパンTDKレーベルが10%を出資する「産業用ロボット」で有名な会社です)。

産業用ロボットが強い会社ではありますが、このQRコードやRFIDの読み取り装置(自動認識装置)についても存在感を表しています。

今は、会社や官公庁だけでなく大学や専門学校など学生の間でも、社員証や学生証はICチップが入ったICカードが主流ですが,RFIDはカード発行時だけでなく、そのカードの運用(入退出や出勤・出席管理)においてもセキュリティ・作業効率の面で重要な役割を果たしています。

また最近はインターネットでの買い物が爆発的に増え、物流量が半端なく増えてきていますが、その商品を管理する巨大倉庫の中でも、RFID使用されています(情報資産の持ち出しに対する企業の情報漏洩にも、RFIDは威力を発揮します)。

一次元バーコードのハンディターミナルを世界で初めて作った会社でもあり、日本を代表する会社であると言っても良いのではと個人的に思っています。

QRコードの誕生

QRコードの一番の特徴は、表現できる情報量の多さにあります。

前述した一次元バーコードはせいぜい20文字程度ですが、このQRコードは約7000文字ほども情報量として書き込むことができます。

そして、これは日本でしか関係ありませんが、日本語(漢字やひらがな)を含めることができるのです。これまでの一次元バーコードは数字やアルファベット・記号しか使えなかったので、この点はかなり画期的と言えます。

因みに7000文字というのは、あくまで数字のみの場合であって、ひながなや漢字などの2バイト文字を含めると、書き込める情報量は7000文字よりも少なくはなります。

とは言え、すべて漢字だとしても二千文字弱は情報量として持たせることができるのは非常に大きなメリットです。

昨今は、食べ物の産地偽装などの事件が多くある嫌な世の中ですが、どこで取れてどういった加工をし、どんな経路で入ってきた商品なのかという情報(トレーサビリティー)をこのQRコードで確認できるようになっている商品が増えてきています。

もはや性善説に立てないわたしなどは、こういった情報を見ることができるのは非常にありがたい存在です。

【QRコードが世界に拡大した理由】

QRコードは、今や世界にどんどん広がっています。

それは、以下の3つが考えられます。

A.仕様のオープン化

B.国際規格に制定

C.小型化

仕様がオープン化されている

Linuxというオペレーティングシステム(狭義の意味ではLinuxカーネル)をご存知でしょうか。

マイクロソフトのWindowsやアップルのmacOSは、個人が使用するパソコンに普及しているので知らない人はいないかもしれませんが、これは一企業が持つ技術ですので中身はブラックボックスで知る術がありません。

しかし、LinuxというOSは、一人の開発者の指揮の元、今では世界中の多くの開発者が共同で心臓部分をバージョンアップさせ続けており、誰でも自由に使える技術であって大学なんかの基幹システムで使われているところもあります。

QRコードは、このLinuxのように仕様がオープン化されているので、この技術を使った決済システム(キャッシュレス化)が進んでおり、中国ネット通販大手の「アリババ集団」は2018年の春にも、既に使っているQRコードを使ったスマホ決済システムの仕組みを日本にも導入しようとしています。

日本は規制やルール作りがちゃんとできないと普及しませんが、中国はとりあえずやってみてダメなところを規制していく国ですからスピード感が全く違いますね・・・。

国際規格に制定されている

このQRコードの技術は、1999年に日本工業規格(JIS規格)として制定されています。

そして、続く2000年には国際規格(ISO)にも制定されています。

日本の技術はよく「ガラパゴス」と言われていますが、国際規格を取ったことは普及に大きく貢献しているところだと思います。

テレビで見たことがあるのですが、中国ではQRコードを使った決済システムが広がり、個人経営のような市場の店先でもQRコードがあってキャッシュレス化が進んでいました。

他にも中国で今はやっている自転車のシェア事業。

開錠に使われるのはQRコードで、目的地について鍵をするとクレジットカード決済まで行われる仕組みがあります。

ここ最近ですと、和歌山市が中国の企業(オッフォ)と提携して、市内の自転車シェアサービスを開始していますね。

和歌山は交通の便が都市部ほど良くないので、公共交通機関ではカバーしきれない地域の市民の足として、QRコードを使用した自転車シェア決済サービスが期待されているようです。

表示スペースの小型化

一次元バーコードは、「横に長い」ので、配置する為にはある程度のスペースが必要になってきます。

情報量も大した量を含めることができません。

しかし、QRコードは進化を続けています。

QRコードの情報量は、その大きさ(バージョン)によって変わるのですが、普及していく中で「もっと狭いスペースにも配置できるようにしてほしい」という要望に答え小型化が実現しています。

それがマイクロQRコードです。
QRコードの切り出しシンボル

QRコードは、上記画像の赤矢印部分にある「切り出しシンボル」というものが必ず読み取る上で配置させることが必要です。

新しく開発されたマイクロQRコードも、この切り出しシンボルは3つ必要なのですが、従来の大きさの半分で済むようになっています。

小さな変化と言われればそれまでですが、最近はあらゆるものが小型化されています。

「もう少しでQRコードがつけられるのに、あとちょっとスペースが足らない!」という事は今までもあったでしょうし、多少なりとも小型化されることは良いことはあっても悪いことはありません。

ただ、マイクロQRコードは、従来のQRコードよりも格納できる文字数はかなり少なくなります(数字だけだと最大で35文字)。用途に応じて使い分ければいいのでしょうが、これだと従来のQRコードに比べてもかなり格納できる文字数が少なくなります。

そこで、さらに別の新しいQRコードが開発されました、それがiQRコードです。

このiQRコードは、従来のQRコードよりも大きさとしては30%小さくし、情報量も80%まで格納できます。

マイクロQRコードは数十文字しか格納できないことを考えると、大きさも小さくなり情報量も多いので今後ますますの普及が考えられます。

また、QRコードは正方形に近い形でしたが、このiQRコードは長方形にすることができるので、正方形では読み取りが難しい「円形」の製品にも印字することができます。

【QRコードでの決済】

キャッシュレスにも使われるようになっているQRコードですが、当然その読み取りには読み取り装置が必要になってきます。

現在その役割を果たしているのスマートフォン。

わたしの場合は、「QRコードスキャナー」というアプリをダウンロードして使っていますが、これはあくまで読み取るだけのものです。

決済システムとして使用する場合には、当然それ専用のアプリが必要です。

日本の場合普及はまだあまり進んでいませんが、大手で言うと楽天が「楽天ペイ」というアプリを展開しています。

楽天会員になり、支払に使うクレジットカードを登録すれば、楽天ペイに対応した街中の飲食店などで支払いに使用することができますが、まだあまり誰でも知っていると言えるようなお店は少ないなという印象です。

ただ、「財布を出す必要がない」、「小銭が嵩張る」といったことは軽減されるので対応店は増えていくと思います。

【メガバンクのQR決済対応】

日本人は、現金決済が好きな国民です。

日本でQRコード決済がなかなか進まないのは、恐らくATMが町中に普及していて、どこでも現金を下ろすことができる環境であることも一因なのでしょう。

海外でATMが町中にあったら、ATMの機械ごと持って行かれそうですもんね。日本はそれだけ平和だということです。

もう一つはネット犯罪の存在。

クレジット番号やパスワードを盗むようなサイトの存在が、「デジタルは怖い」というイメージを強くし、より現金へという意識が強くなっているのでしょう。

ボストンコンサルティンググループの調査では、日本の現金決済の比率は65%で、他の先進国の倍とのことです。

とは言え、日本のメガバンクが何もしていないというわけではありません。

三菱UFJフィナンシャルグループ・みずほフィナンシャルグループ・三井住友フィナンシャルグループの大手三社は、日本のQRコード決済サービスを始めるべく連携し用としています。

最近は訪日外国人の数も増えています。

海外で主流になりつつあるQRコード決済ができることは、日本経済にも大きなメリットになり得ます。

【まとめ】

QRコードは「モノの管理」にも使用できますし、決済システムに組み込むことでキャッシュレス化にも貢献しています。

過去に、日本の貨幣を作っている造幣局の「硬貨製造に関する社会見学」についての記事を書きましたが、今日本の貨幣は製造自体がかなり減ってきています。

ビットコインやリップルなど仮想通貨も広がりを見せており、キャッシュレス化の流れはどこまでいくのか個人的に興味があります。

でも、お金を財布から出して「払った感」を感じなくなるキャッシュレス化は、無駄使いが増えそうでなんとなく怖くも感じますね・・・。

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