行政書士で食べていける?試験の合格率と開業後の現実とは?

民法の本

「行政書士」という資格はなぜか人気があります。わたしは今から遡る事、約20年前の社会人になりたての頃に運よく取得できたのですが、当時も今もなぜか ” 人気の資格 ” と言われています。

独立して仕事が出来るからでしょうか?

確かに独立は手続さえすれば誰でもできますが、実際に開業して己の手腕で食べていくには、かなりの苦労が想像されます。

今回は、わたしが聞いた現職行政書士の現実を書きたいと思います。

一部の偏った事実かもしれませんが、厳しさは変わらないと思いますので、これから行政書士で独立しようと考えている方は、一つの参考にしていただければと思います。

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【行政書士試験の合格率】

行政書士は言わずもがな ” 国家資格 ” です。

他にも人気のある ” 日商簿記 ” のような「公的資格」とは異なり、国家資格ですので試験は年に1回しか実施されません。

不合格なら来年まで1年間記憶を維持し続けなければならないのです。

過去に書いた記事を参考にしていただければと思いますが、記憶を維持するにはちょっとした工夫が必要で、とにかくかなりの努力が必要になる資格と言えます(法律系資格の中では、「登竜門」と言われており、簡単だと言われがちですが・・・)。

そんな行政書士の資格ですが、わたしが受験した当時の合格率は約6%でした(試験の傾向としては、合格率が低い年の翌年は比較的優しくなって合格率が上がり、逆の場合【合格率が高い年の翌年】は合格率が下がります)。

ところで6%という数字をみなさんならどう感じますか?相当厳しいと感じる人が多いでしょうか。

例えば昔小学生だったころを思い出してください。

クラスの人数を仮に40人学級だとすると、その中でこの資格に合格するのは、確率的には2人ほどになります。

上位2人のみが突破できる壁なので、それだけ見るとかなり厳しいように移ります。

が、実際はそこまでではありません。

なぜかというと、受験している人の ” 真剣度 ” が異なるからです。

語弊があるといけないのでもう少し詳しく書きますが、行政書士という資格は公務員試験と出題範囲が一部ダブっているので、ついでに受けるという人が結構いるのです(この資格は役所の行政職を20年続ければ、無試験で同資格を得ることができます)。

又、会社をリタイアしたお父さん連中が、老後にやる趣味の勉強としても挑戦する人が結構おり、それらが合格率を下げていたのです(わたしが受験した当時も、試験会場には結構な年配の方がたくさんおられました。)。

因みに、記事を書いている2017年時点において、最新の(2016年)の合格率は、9.95%となっています。10人に1人は突破できる感じです。

ただ、昔よりも簡単になったのかというと決してそういうわけではありません。

現在の試験は、昔なかった「記述式」の問題があり、選択式のみであった昔よりは難易度は上がっています。

ではなぜ合格率が上がっているのでしょうか。

平成28年度の最高齢の合格者が92歳、最も若い人で10歳という、相変わらず幅広い年齢での受験者がいるので、やはり「真剣度」という意味では、昔も今もあまり変わらない。

にも拘わらず合格率が上がっているのは、団塊世代の現役引退による絶対数の減少を抑制する動きがあるからではないかと個人的に思っています。

どの世界でも、” 数の力 ” というのは強力です。

既得権益を守る上でも、有資格者が多くいることは有利に働きます。

穿った見方かもしれませんが、そういった思惑が合格率を少なからず押し上げているのではと思います。

【実際に聞いた行政書士の現状】

と、ここまで合格率について書きましたが、晴れて合格となった先には ” 現実 ” が待っています。

とある行政書士の仕事(その1)

これはある女性行政書士から聞いた話です。

彼女は、30代になってから行政書士の資格を取って独立したのですが、その前は家電で販売の仕事をしていたとのこと。

接客自体は自分に合っていたので、営業活動には自信があり管理職という立場を捨てて勢いで独立したそうです。

しかし、何からしてよいかわからず悶々とする日々。

そりゃそうですよね、どこかの事務所に入って修行すればノウハウも身に着けることができたかもしれないのに、正直無謀な戦いと言えます。

そんな彼女が最初に受けた仕事は何だと思いますか?

そう、困った時の『親戚頼み』。

ありがちな、” 親族の相続に関する仕事 ” です。

親戚がお客さんということで、特にトラブルもなくやり遂げることができ、少し自分に自信が付いたとか。

しかし、そこからが続かない!

相続というのは、個人でやっている中では ” 横のつながり ” がありません。単発の仕事です。わたしが昔に就職活動で訪問した「とある行政書士事務所」の場合は、葬儀屋に出入りして情報を収集していました。

このやり方は賢いですよね。

不謹慎かもしれませんが、亡くなったご家族の懐に入ることができれば、そこから仕事をもらえる可能性が出てきます。

話を元に戻しますが、その女性行政書士がその後どういうふうに仕事を得ていったと思いますか?

実は、 ” つながり ” を大切にするために、行政書士会の集まりに積極的に参加するようになったのです。

勉強会しかり、飲み会しかり、とにかく「場」があればそこにドンドン参加していって顔を売って雑務をやりつづけたそうです。その結果、知り合いになったベテラン行政書士からちょこちょこ仕事を回してもらえるようになったとのこと。

つまりそうでもしないと、いきなり独立して仕事が獲得できるほど世の中は甘くないという事です。

行政書士は特に都市部では「飽和状態」。たまに募集をしている事務所も見かけますが、かなりの狭き門です。

合格者の数を賄えるほど募集はありません。

わたしが資格を取得した20代の頃でさえ、ほとんど門前払いでした。

彼女が今も行政書士の仕事を続けているのかわかりませんが、相当な努力をしても、自分の力だけでは食べていくのは相当厳しいというのが現実のようです。

とある行政書士の仕事(その2)

2人目は、以前勤めていた会社の同僚の話です。

この人も女性なのですが、彼女の場合は最初から状況が恵まれていました。

親が行政書士事務所をやっていたのです。

事務所の仕事内容は、複数社の会計記帳を代行するというもの。

そういった仕事は税理士が管轄では?と思う人もいるかもしれませんが、” 記帳業務(貸借対照表や損益計算書を作成する業務) ” は、行政書士のりっぱな仕事の一つです。

会計業務の良いところは、前述の葬儀屋へのアプローチと同様、継続した仕事依頼を受けることができるというところです。

決算は、会社が存続する限りは毎年必要になってくるので、食いっぱぐれることことがないのです。

因みに、彼女は親がやっている記帳代行の仕事以外はやっていません。

というかやろうとしても全く仕事がとれないそうです。

パッと出のしかも若い行政書士は、見た目だけでも相当「逆アドバンテージ」があるんでしょうね。

彼女の場合は、いわゆる恵まれパターンですね。

【まとめ】

いかがでしょうか。

どちらの方も、自分自身の力ではどうしようもなく他力本願でなんとかやっている状況です。

行政書士が作成できる書類は1万種類あると言われていますが、実際にそれらを作成して仕事に出来ている人は何人いるんでしょう。

行政書士の仕事は、同じユーザーからの継続案件が取りにくいという点で、他の仕業よりも仕事が取りにくいように感じます。

独立開業という響は良いですが、わたしには無理ですね・・・。

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